TMS東京マインドフルネスクリニック

更年期のイライラ・落ち込みが続く原因と受診を考えたい目安

ささいなことでイライラして、家族にきつく当たってしまう。理由もわからないまま涙が出て、落ち込みが何週間も続く。これは年齢のせいなのか、それとも心の不調なのか——迷っていませんか。更年期はホルモンのゆらぎと生活の変化が重なり、気分の症状が出やすい時期です。この記事では、原因の整理のしかたと、受診を考えたい目安をご説明します。

この記事でわかること

  • 更年期にイライラ・落ち込みが起こりやすい背景
  • 更年期によるものか、うつ病などの重なりかを診察で確認する観点
  • セルフチェックと受診を考えたい目安、当院でできること

目次


「年齢のせい?それとも心の不調?」と迷うのは自然なことです

更年期のイライラ・落ち込みは、ホルモンと生活の変化が重なって起こります

一般に、閉経をはさんだ前後あわせて10年ほどの期間を更年期と呼びます。この時期は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が大きくゆらぎながら減っていきます。

エストロゲンは、体温や血管の調節だけでなく、気分の安定にかかわる脳の働きにも関係するとされています。そのため、ほてりや発汗と並んで、イライラ・不安・気分の落ち込みといった心の症状が現れることがあります。

  • ささいなことで怒りが抑えられず、後で自己嫌悪になる
  • 涙もろくなり、気分が沈む日が増える
  • ほてり・発汗・動悸など、体の症状も一緒に気になる
  • 眠りが浅く、朝から疲れが残っている

エストロゲンのゆらぎは、自律神経と気分に影響します

ホルモンの変化に体が追いつかない時期は、自律神経のバランスが乱れやすくなります。眠りが浅くなって疲れが取れにくくなり、気分の波がさらに強まる悪循環も起こります。

家庭や仕事の変化が重なりやすい時期でもあります

子どもの独立、親の介護、仕事での責任の変化など、生活の負荷が増えるタイミングと重なることも少なくありません。イライラや落ち込みは、性格や我慢の問題ではなく、体と環境の両方から説明できる症状です。

更年期によるものか、うつ病などの重なりかは、診察で確認します

更年期の時期の落ち込みには、更年期そのものによる場合だけでなく、うつ病や不安症が重なっている場合もあります。どちらかをご自身で見分ける必要はありません。診察で確認する観点を知っておくと、相談がしやすくなります。

観点更年期に伴いやすい例診察で相談したいサイン
気分の波日や時間帯で揺れ、調子のよい時間もある。楽しい予定でも気分が晴れず、ほぼ一日中沈んでいる。
体の症状ほてり・発汗・動悸などの体の症状を伴いやすい。体の症状が目立たなくても、興味や意欲の低下が続く。
期間月経周期の変化や閉経前後の時期と重なって現れやすい。2週間以上、ほとんど毎日つらい状態が続いている。
生活への影響つらさはあるが、家事や仕事は何とか続けられている。家事や仕事が手につかないほど支障が大きい。

この表は、ご自身で診断するためのものではありません。実際には両方が重なる方も多いため、症状の経過や体の状態とあわせて、診察で丁寧に確認していきます。

体の病気が隠れていることもあります

甲状腺の働きの異常や貧血などでも、だるさや気分の変化が起こることがあります。婦人科や内科での体の検査と、心の症状の評価の両方が役立つのはこのためです。

つらさが強いときは、見分けより先に相談してください

眠れない日が続く、消えてしまいたい気持ちがよぎる、という状態のときは、原因の見分けを待つ必要はありません。すぐに医療機関を受診してください。

セルフチェックで状態を整理し、受診を考えたい目安を確認しましょう

受診を迷うときは、症状の名前より「どれくらい続いているか」「生活にどう影響しているか」に注目すると整理しやすくなります。まずはこの1か月をふり返ってみましょう。

この1か月のセルフチェック

  • ささいなことでイライラし、家族や同僚にきつく当たってしまう
  • 理由がはっきりしないまま涙が出る、気分が沈む
  • 以前は楽しめていたことに興味がわかなくなった
  • 寝つきが悪い、夜中に目が覚める日が増えた
  • ほてり・発汗・動悸など、体の変化も気になっている
  • 月経周期が乱れてきた、または閉経前後の時期にあたる
  • 不調の波が2週間以上続いている
  • 自分を責める気持ちや、消えてしまいたい気持ちがよぎる

チェックの数で診断が決まるわけではありません。あてはまった項目は、診察で状態を伝えるメモとして役立ちます。なお、最後の項目にあてはまる場合は、すぐに医療機関を受診してください。


01つらい状態が2週間以上続いている

気分の波は誰にでもあります。ただ、落ち込みや意欲の低下がほとんど毎日、2週間以上続く場合は、うつ病などの評価を受けてよい目安とされています。

02家事・仕事・人間関係に支障が出ている

ミスが増えた、外出がおっくうになった、家族との衝突が増えたなど、生活への影響が出ているなら、我慢を続ける段階ではありません。

03つらさが強く、ひとりで抱えきれない

強い不安や不眠が続くとき、消えてしまいたい気持ちがあるときは、目安を待たずにすぐに医療機関を受診してください。

当院でできること

当院では、更年期の時期のイライラや落ち込みについて、うつ症状の評価と治療選択肢のご相談を受けています。カウンセリング・初回診察は無料で、相談のみのご来院も可能です。

一般に、更年期の心身の症状には、婦人科でのホルモン補充療法や漢方薬、心の症状への薬物療法や精神療法といった選択肢があります。当院では、薬に頼らない選択肢としてTMS治療(磁気で脳を刺激する治療)が合うかどうかも、診察で個別に確認します。婦人科で治療中の方も、現在の治療内容をうかがいながら一緒に考えますので、ご安心ください。

よくある質問

Q

更年期かどうかは、どうすればわかりますか?

A

年齢だけでは決まりません。


月経の変化や症状の経過が手がかりになります。婦人科では、ホルモンの状態を調べる血液検査などで確認できることがあります。

Q

更年期が終われば、イライラや落ち込みも自然に治りますか?

A

個人差が大きいです。


時期とともに軽くなる方もいますが、うつ病などが重なっている場合は治療が必要なことがあります。長引くときは経過を待たずにご相談ください。

Q

すでに婦人科に通っています。心療内科にも相談してよいですか?

A

ご相談いただけます。


体の治療は婦人科、気分の症状は精神科・心療内科と、役割を分けて併用する方もいます。診察時に現在の治療内容をお聞かせください。

Q

家族に当たってしまう自分は、性格が変わってしまったのでしょうか?

A

性格の問題ではありません。


ホルモンのゆらぎや睡眠不足が続くと、感情の調整が難しくなることがあります。ご自身を責めず、症状として相談していただけます。

Q

ホルモン補充療法と心の治療は併用できますか?

A

併用を検討できる場合があります。


自己判断で治療を中断せず、婦人科と心の診療科のそれぞれの主治医に治療内容を伝えながら進めることが大切です。

Q

TMS治療は更年期の気分症状にも検討できますか?

A

うつ症状の重なりを見て検討します。


当院では、更年期の時期のうつ症状に対してTMS治療が選択肢になるかを、診察で個別に確認します。効果や適応には個人差があります。

まとめ

更年期のイライラや落ち込みは、ホルモンのゆらぎと生活の変化が重なって起こる、説明のつく症状です。年齢のせいと片づける必要も、ひとりで原因を見分ける必要もありません。

2週間以上続くつらさや生活への支障があるときは、受診を考えてよい段階です。婦人科と心の診療科はどちらかを選ぶものではなく、併せて頼ることもできます。

当院からのご案内

当院では、更年期の時期の気分症状について、うつ症状の評価からTMS治療の適応確認までご相談いただけます。「受診するほどか分からない」という段階でも大丈夫です。カウンセリング・初回診察は無料ですので、迷っている気持ちのままお越しください。

関連する情報は更年期のうつ病うつ病のページでもご確認いただけます。

※本記事は、当院でご相談の多い症状について整理したものです。実際の診断や治療方針は、診察時に医師が状態を確認したうえでご説明します。

当院でTMS治療をご案内する場合、自由診療(公的医療保険適用外)となります。費用は1回9,900円(税込)で、最低10回程度を目安にした場合の標準的な総額の目安は99,000円(税込)です。主な副作用として、頭皮の刺激感や痛み、顔まわりの不快感、頭痛などがあり、ごくまれにけいれん発作が起こるリスクがあります。実際に受けられるかどうかは、金属類や持病、現在の症状を診察で確認したうえで判断します。