LD(学習障害)LD
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このページでは学習障害(LD)の症状や原因、治療法について解説いたします。
子供の学力テスト、いつも平均以下なのはLD?
うちの子、一生懸命勉強しているのに、学力テストの結果がいつも平均を下回っています。友達と比べると、学習に時間がかかるようです。もしかして、学習障害(LD)の可能性はありますか?
学習障害(LD)のサインとTMS治療へのアプローチ
学習障害(LD)は、特定の学習分野で困難を経験することが特徴です。当クリニックではTMS治療を提供しており、学習障害の一部の症状に対して効果が期待できる場合があります。まずは詳しい診断を行い、最適なサポートをご提案します。
学習障害(LD)とは
学習障害とは、知性や視聴覚に問題がなく、教育の環境にも問題がないのに、読み書きや計算などの特定の領域で学習の遅れが見られる状態です。小学生になって算数や国語を学び始めると気づかれることが多いです。学齢期の子どもにおいて5~10%程度と言われています。またADHDやASDが併存していることが多々あります。
学習障害3つのタイプ
- 読字障害(ディスレクシア)文字をうまく読めない
- 書字障害(ディスグラフィア)文字がうまく書けない
- 算数障害(ディスカリキュリア)計算が極端に苦手
読字障害(ディスレクシア)
音韻処理の問題
- 文字と音が紐づかず、単語の理解が難しい
- 音の記憶が困難
視覚情報の処理問題
- 文字がぼやけて見える、滲んで見える
- 文字が歪んで見える場合がある
- 鏡文字や点描画として文字が認識される
文字を正確に読めない、読めたとしても異常にたどたどしく 片言のようになる症状です。また、読解力が著しく低いこともあり物語のあらすじなどを理解できない場合も。同じ内容を耳から聞くとすんなり理解できることがあります。
書字障害(ディスグラフィア)
音韻処理の問題
- 文字と音の関連付けが難しい
- 文字を単語としてのまとまりにするのが困難
視覚情報の処理問題
- 文字の形の認識が難しい
- 文字の位置関係を記憶するのが困難
発達性協調運動障害との関連
- 手先の動きが不器用
- 書く際にマス目からはみ出してしまうことがある
文字を書くのがとにかく苦手で、文字の形をなかなか覚えられないし、書くことも困難です。「てにをは」が使いこなせなかったり、文字が鏡文字になってしまったりします。また、文字の大きさを揃えて書くことができず、問題用紙のマス目に文字を収めることができない場合も。
算数障害(ディスカリキュリア)
- 基本的な計算が難しい
- 時計の針の位置から時間を読み取るのが困難
- 九九の覚えが難しい
- 図形の理解ができない
- 独自の計算式を立てるのが困難
- 数の概念自体を理解するのが難しい
簡単な計算ができなかったり、数値を覚えるのが極端に苦手だったりします。国語的な読み書きには全く問題がないが、計算だけが極端に苦手なケースが多いです。数の概念がうまく掴めてないので、当然算数の成績が極端に悪くなってしまいます。
年齢とLD
学習障害は学習を始めてから症状が現れる障害のため、小学生に入るまでは分からないケースも多いです。成長速度には個人差があるため、何となくLDが疑われたものの、そうでない場合ももちろんあります。
幼児期(小学生未満)
本格的学習を始めていないため、学習障害を判断するのは難しい時期ですが
- 言葉や文字を覚えるのが周囲より格段に遅い
- 見本を見ながらでも折り紙や積み木が全くできない
このような傾向が見られる場合は学習障害の可能性があります。
小学生(6-12歳)
小学生になると本格的に学習が始まるため、学習障害の特徴が顕著に見られるようになります。同級生と比べて明らかに読み書きや計算ができない場合は一度専門機関へ相談することをおすすめします。またこの頃になると読み書きができないことをからかわれてしまうこともあるので注意が必要です。
読字障害
- ひらがなや漢字が読めない
- 指で追わないと文字が読めない
- 声を出して読むのを嫌がる
書字障害
- 文字を書くのが極端にできない
- マス目に合わせて文字が書けない
- 鏡文字になってしまう
- 文字や漢字を全然覚えられない
算数障害
- 数字を覚えられない
- 時計をなかなか読めるようにならない
- 計算が全くできない
中学高校生(18歳まで)
この時期になると、LDを抱えたまま好成績を収めるのが非常に難しくなってきます。また他のことはできるのに何か特定のことだけが極端に苦手というようなケースも出てきます。また小学生までは問題なく学習できていたのに、中学生になってみたら周囲に勉強がついていけなくなって、LDであることに気づくということもあります。LDの程度や内容次第では学習障害を隠しながらうまくやり過ごすことができる場合もありますが、生きづらさを感じているケースは多いでしょう。
成人、社会人(18歳以上)
大人になってから学習障害だと診断される人も一定数おられます。学生時代は苦手なことはあってもうまくやり過ごしてきたことが、社会人になって「これはやはり自分はおかしいのでは?」と気づくようなケースです。LDだけでなく、他にも何らかの発達障害や精神疾患(二次障害など)を抱えているケースが多いため、合わせて正確に診断を受けることをおすすめします。
学習障害の一般的治療
学習障害の治療は、基本的に教育的なトレーニングなどが中心となります。ですがそれだけでは解決しないケースも多々あります。学習障害(LD)と他の発達障害(ADHDやASD)や精神疾患(うつ症状など)を併発している場合は、TMS治療が推奨されます。
LD(学習障害)によって成績が悪化し学校生活がうまく行かなくなった場合、うつ症状や不眠などを併発するケースが多いです。そんな場合は特にTMS治療で大きな成果を期待できますので、まずは当院にご相談くださいませ。
LDのTMS治療
TMS治療は、脳の前頭前野を磁気刺激して活性化し、脳機能を正常な状態に戻すことを目的とした新しい治療です。神経ネットワークの調整を行うことで、うつ症状を始めとした様々な病態の方が改善します。欧米では普及がかなり進んでおり、日本でも多くの医療機関で導入が進んでいます。
LDの患者さまに対しては当院の経験からフィードバックされたTMSプログラムで治療にあたってまいります。治療を進めながら効果を確認しつつ微調整を行なって最も良い状態を目指していきます。近年の研究によって、発達障害の症状に対して治療効果があることが確認されています。特に多くの患者様において二次症状を緩和する事で「生きづらさ」を改善することに成功しています。
当院の経験では、効果が出づらいと考えられている発達障害もTMS治療によってかなりの成果を収めております。中には「発達障害には効かないと色んなサイトで見たが、実際にやってみてこんなに改善するとは驚いた」という患者さまの声もあります。たとえ発達障害そのものが完全にゼロになることはなくても、いま直面している患者さまの「生きづらさ」が減少することは日常生活や人生において非常に大きな喜びとなります。
TMS治療の費用
初回診察料 | 無料 |
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治療費用 | 9,900円/回(税込) |
*効果を出すためにもTMS治療は最低10回程度は必要となります。
**治療に必要な通院回数などは症状によって変わってきますので、医師の診察のもと最適な治療プランをご提案させて頂きます。
お支払い方法
当院では、現金以外にもクレジットカードもご使用いただけます。
それぞれの発達障害の特徴と治療
発達障害には「ADHD」「ASD(自閉スペクトラム症)」「LD(学習障害)」がありますが、それぞれ異なった性質をもっており、場合によっては複数が組みあわさっています。そのいずれの場合でもTMS治療の効果が期待できます。